魔法の恋の行方・シリーズ6・魔女の初恋(レリアとサリナス)
「キャァーーーーン、サリィ、
心配したんだよぉ」

レリアは、サリナスの首に手を
回して、しがみつくように、
泣いていた。

「レリア、ああ、君はレリアなのか・・・?」

記憶が逆回転して、
糸がほどけるように戻る。

ドラゴン、魔女、フェンネル領、
岩場のキス、滑落・・・・

「やっぱり、たぐりよせましたね」
サリナスが、扉の方を見ると、
ユリアが立っていた。

ケイレブが扉を閉めて、言った。

「そいつを飼うのか?
純正の魔女だぞ」

レリアは、ぐいっとサリナスにしがみついた。

私は・・
この娘のものなのだろう。

サリナスは、レリアを抱きしめて言った。
「飼うよ。かわいいもの」

ケイレブは、うーーーーんと言うように、額にしわを寄せて、

「一国の王位継承者が、魔女と
契約するわけにはいかんだろう」
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