魔法の恋の行方・シリーズ6・魔女の初恋(レリアとサリナス)
少年たちが指を立てて、
ニヤニヤ笑いながら、近寄って
くる。
サリナスは、木の枝を握る手に
力をこめた。

「なに、やってんだよぉおおーー
このクソガキがっ!!」

女の怒鳴り声がした。

山道の少し先に、
女の子がかごを持って、仁王立ちしている。

夕日で逆光のため、シルエットになっているが、三つ編みなのが
わかる。

「うちの客に、手ぇ出すなよっ!!

おめぇら、くそつまんない小芝居しやがって。
うちの大事な客を、はめようとしたなっ?」

そう言い放つと、
その女の子はかごを地面に置き、
すぐに駆けだした。

そのまま、地面をカッと蹴り上げると、
見事な飛び蹴りを繰り出した。

その蹴りは、少年の股間に的中!

「ギャァーーーー」

蹴りを入れられて、
少年は真っ青になり、股間を
押さえて、痛みでぴょんぴょん
跳ねている。

サリナスは、思わず口を押えた。

・・・あれは、痛いだろう・・・
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