ドSな天才外科医の最愛で身ごもって娶られました
「ううん。なんだかすごくうれしいの。大勢の食事も久しぶりで楽しいし、今日はお言葉に甘えて泊まらせてもらう」

「そうか。それならいいが。さあ、少し休むといい」

 彼の部屋のベッドで、少し横にならせてもらった。

 見せてほしいとお願いしていたアルバムを出してもらって見ているうちに、眠くなってきた。

「俺はちょっと話をしてくるから寝てて」

「わかった」

 初日から昼寝だなんて、いくら妊婦だとはいえお行儀が悪すぎる。しっかりしなきゃ。

 そう思っていたのに、私は眠気には勝てなかった。



 目が覚めると慎一郎さんがいた。

「あ、私、寝ちゃったのね」

「もっと寝ていていいんだよ?」

 彼はベッドに腰を下ろして私の額に手をあて、脈をみる。これはもう習慣のようなもの。

「赤ん坊が生まれたらふたりきりの時間を持つのは難しくなるだろうなぁ」

「うん。初めてな上にふたりだしね」

「だからせめて休みの日は、ずっとふたりきりでいたかった」

 え?

「やっぱ、今から帰るか」

 思わず、あははと笑った。

 

 
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