ドSな天才外科医の最愛で身ごもって娶られました
「慎一郎さん」

 彼は本当に喜んでくれているんだ。

 感動に胸がいっぱいで泣きそうになりながら、やっとの思いで「ありがとう」と言葉にした。

 でもその声は震えていたから、ちゃんと聞こえたかどうか。

「よしよし」

 隣の席に移動してきた彼は、子どもをあやすように私を抱き寄せて背中をさする。

 ありがとう。本当に。

 私は心から幸せだ。






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