ドSな天才外科医の最愛で身ごもって娶られました
『それは大変ですね』
理由を聞いているうちに、つい同情してしまった。
たまたま私が休みの日だというのもあったし、両親が来るのは三日後と聞いて、誰かを探すのは無理だろうと思った。
そう考えるうち、気づけば口が勝手に言っていた。
『ご両親がいらっしゃる二日間だけでいいんですよね?』
『よかった。助かったよ』
弾けたような朝井様の笑顔を見れたのはよかったけれど。
うっかりして忘れていた。
大丈夫かな。一泊だよ?
あのキングサイズのベットで、朝井様と一夜を過ごすんだよ?
「ああもう。どうしようっ!」
ホテルへ戻る道すがら銀行に寄る。
優斗は無事、医学部に合格した。
入学金やらを振り込んで、これから引っ越しの準備が待っている。今、北海道で部屋探しをしているところだ。
お金を下ろし通帳を記帳し残高を見てため息が漏れた。