君はブルー【完】



「さて」

「はい」

「ではここでお待ちかねのプレゼントタイムです」



ケーキの半分がなくなったところで、二人とも手が止まってしまい、ちょっと間ができた。


そのタイミングで家守さんは立ち上がると、ベッドの上に無造作に置かれていたカバンから綺麗に包装された箱のようなものを取り出して私に差し出す。


本当にプレゼント用意してくれたんだ。


手のひらサイズの小さい箱。



「あれれ? このサイズは?」

「ん?」

「ひょっとして指輪かなー。ついに家守さん、私にプロポーズするのかなー。家守春になっちゃうなー」

「ハルハル、……勘弁して」



参った参ったと眉間を人差し指でおさえる家守さんに軽く笑って、小さな箱を受け取る。


可愛い。


ピンクのリボンがかかった、有名なアクセサリーブランドのものだ。



「開けていい? 開けていい?」

「開けて、開けて」

「わあい、なんだろう?」



リボンをほどいて、丁寧に包装紙をはがすと中の箱もピンクで、可愛い。


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