君はブルー【完】
家守さんの方をちらりと見ると、開けて、開けて、とにやにやしながらこっちを見てる。
中身に相当自信があるご様子。
ちょっともったいぶってゆっくりと箱を開くと、中にはピンクの石の、桜モチーフのピアスが入っていた。
「えー! なにこれ、すごい可愛い」
「でしょでしょ? ハルハルにぴったりだと思った。福耳だし」
「福耳関係ないし」
「嘘嘘。ハルハルの、春の、桜だから。ピンクのにした」
「……うん、ありがとう」
つけてみてと促されて、もともとのピアスを外してもらったばかりのピアスをはめる。
鏡、鏡と洗面台に移動して、映る姿は、我ながら似合ってるなと思う。
家守さんはセンスがいい。
「かわいい」
「うん、可愛い」
「ハルハルはピンクが一番似合う」
「そう?」
ぎゅうと後ろから抱きしめられて、私の首筋に顔をうずめる家守さんを鏡越しに眺めた。
あ。なんかエロい。
家守さんは首筋からなぞるように唇を移動させ、耳朶に軽くキスをする。