10年目の純愛
結婚12年目

イブイブ

そんな12月22日。
 
お酒を飲んで帰ってくることの少ない裕太が23時頃、頬を赤くして戻ってきた。
夕方にメールがあり、職場の後輩と飲んでくるとあった。

「後輩さん、なんだって?」
「仕事でいろいろ悩んでるみたいだった」
「大変だねえ」
「うん」


水を飲んだ裕太はワイシャツのボタンを外しながら
「明日、7時に起こして」
「え?休みなのそんなに早起きするの?」

「うん。言ってなかったっけ?
俺、忘年会の幹事だからいろいろ買い出ししなきゃいけないんだ」
「忘年会?買い出しって?」
「ビンゴの景品とか」

40歳過ぎててビンゴの景品って・・・。それ若い子のすることなんじゃない?

不審に思いながら、裕太の脱いだスーツをハンガーにかける。


「明日、遅くなると思う」



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