彼の指定席


うーん……。


とりあえず、お冷注ぎにいこう。



彼の前に立ち、あたしは顔を微妙に引きつらせながら笑う。



「お冷、お注ぎしますね」



携帯のゲームに夢中になっている彼は、小さく頭だけを下げた。



「……あっ!!」



お冷を注ぎながら、彼の携帯のゲームをちらりと見たあたし。


思わず、声をあげてしまった。


< 10 / 85 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop