Love Sweet December甘い甘い12月の恋
「みぃ……」



拓斗の囁く私の名前が…
頭の中でこだまする…



その声で…
名前を呼ばないでよ──


忘れられなくなっちゃうから…


「私ね…拓斗が好きなの
だから、拓斗が好きな人がいるって聞いて
苦しくて…苦しくて…拓斗を忘れたくて
裕也と付き合ったんだけど…
やっぱり駄目で──
裕也を凄く傷つけた」



何も言わずに拓斗は
私をきつく抱きしめていた



何で?


期待させるようなこと…
しないでよ──


でも…振りほどけない。
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