Love Sweet December甘い甘い12月の恋
──ドンっ!

下ばかりを向いて
走っていた私は、いきなり誰かにぶつかった。


「いたたたた…」


はっ!
自分の心配している場合じゃない…


ぶつかった人は?


……ふと、先を見つめると
野球のユニフォームを着た
男の子が立っていた。


拓──斗?


ん?
そんなわけないよね?


拓斗は…さっき、図書館で──


思い出しただけで、また涙が溢れ出す。


あはは…知らない男の子の前で泣くのなんて
恥ずかし過ぎるよ…


でも──止まんない…
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