Love Sweet December甘い甘い12月の恋
とっさに反対側のゲタ箱に隠れた
私と、拓斗にそっくりな男の子は
幸成と拓斗が玄関から出ていくのを
一緒に見届けた。


拓斗も幸成も……
私がいなくなったのを心配していた。


カバンがなくなっていたので
先に帰ったということで
落ち着いたらしい……


あの2人には後でメールを送っておこう。



「ふーん…あいつが関係しているんだ」


拓斗に似た男の子は
寂しそうにつぶやく。


「えっ?」


思わず声を出して、男の子の顔を見上げてしまった。


「てってゆーか、あんた誰なのよ!!」


「うわぁー本当に俺の事知らないの?
すげぇショック……
先輩──マジで兄貴の事しか見てないんだな…」

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