Love Sweet December甘い甘い12月の恋
ここではこう答えるしかなかった…


でも──本当はまだ全然分からなかった。


拓斗を忘れて裕也と付き合っていくって決めたのは自分なのに…



「兄貴のことは…
俺が忘れさせてやるからな──」


裕也の言葉には
一つ一つ重みがあった…


年下とは思えない…
きっと──私より、大人の恋愛をしてきたんだろうな?


「うん……」


裕也の腕の中で…
私は、静かに涙を流した。


この涙は……拓斗への気持ちを封印する涙なんだ──


拓斗のことは考えないようにしなきゃ。
今日から私の彼氏は裕也なんだから……



しっかり…しなくちゃ──
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