しづき
まず目に入ったのは──鎖。
いちばん最初
ここに来た時に嵌められていた足枷。
白が薄く笑みをたたえながら私を見た。
「…やっ」
全身が竦み上がる。
すべての血が抜かれてしまったのではないのかと思うほど体が冷たくなった。
「抵抗しないで?
逃げられないんだから」
「やだっ…いやっ」
シーツを掴んで必死にあとずさる。
それでも白は顔色一つ変えずギシリと音を立ててベッドに上がり、私を追いかけてくる。
足を捕らえられて
「や、やだっ!」
───ガチン
枷を嵌めた。
ずっしりとした確かな重みと共に、絶望がのしかかったのだった。