あたしのだから!
武勇伝
「椿季(つばき)、おめでとう!」

貴文(たかふみ)が結婚をした翌年、椿季も彼氏と結婚をした。

椿季は、できちゃった結婚と自分を恥じていたけど、あたしからしたら結婚して子どもまで生まれて、羨ましい。

あたしも、あの時、学生じゃなかったら産んでいたのかな…。

「ありがと~!」

「…触っていい?」

「いいよ」

子どもは女の子で、花映(かえ)と言うらしい。

「あたしも子どもほしいな~」

「え~?
大変だよぉ?
それになな、子ども嫌いじゃなかった?」

「自分の子どもならきっと大丈夫だよぉ」

「じゃあ、まず結婚相手探さないと。
同じ職場にいい人いないの?」

椿季の言葉に、あたしは苦笑いを浮かべる。
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