俺様ヤンキーは溺愛王子
「おはよう。」
ふーくんはやっと抜け出せたみたいでニコッと私の顔を見て私の横の席に座る。
そう、私の隣はふーくんなのだ。

私がふーくんと仲良くしてるからコソコソ何かを言われてた時もあったけど今はクラスメイトとも仲良くなったし、女の子の友達もたくさんできていつの間にか何も言われなくなった。

「結菜、なんかあった?大丈夫?」
ふーくんは用意を終えて本を読んでいる私に言う。
顔を上げると心配してくれているような眼差しが私を見つめていた。
「何もないよ。元気、元気。」
私は笑ってそう答える。
「よかった。」
ふーくんは安心したようにニコッと微笑む。

ふーくんは女子に人気なことで困っているけどこんなことを当たり前のようにするからだと思う。私はもう慣れているけど他の女子はキュンとするんだろう。

ふーくんは背が高く、顔も整っていて運動神経抜群のうえ、サッカー部のエースで、おまけに勉強もでき、常に学年上位、生徒会会長までやっている。
生徒だけでなく、先生たちからの信頼や人望も厚い。

優しくて頼りになるふーくんはできないことなんてないんじゃないかと思うくらいに完璧。
(モテない方がおかしいよ。)
私は毎日毎日心の中でそう思っている。
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