俺様ヤンキーは溺愛王子
(俺には高嶺の花だよな…)
結菜が幸せなのが1番嬉しいから応援したいけど素直に応援できない自分に腹が立つ。
結菜は自覚していないけど男から人気が高く、早くしないといけなかったのに。
断れられて気まずくなるぐらいだったら今のままでいいやなんて思っていた自分がばかだった。

結菜が笑顔を向ける相手が俺じゃなくなるのが怖い。
結菜が困った時や辛い時、誰かと話したいなって突然思った時に一番に思い出す相手が俺じゃなくなるのが怖くて怖くて仕方がない。

(もう、勢いで告白しようか…。)
一瞬、そう思ったがそんなことをして困るのは結菜だ。
結菜が龍基を好きなのであれば、応援するのが俺の役目｡
報われない想いを胸に隠して。

学校からの帰り道、何気なく隣にいる結菜の顔を見る。
幸せそうな結菜はしきりに話しかけてくれるけど正直、耳に入ってこない。
(幼なじみっていう位置を守れればそれでいい。)
この関係は絶対に壊したくない。1番の相談相手、話し相手で居続ける。
そう決意して
「聞いてる？」
と少し怒ってほおをふくらませる可愛い結菜の言葉に耳を傾けた。

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