俺様ヤンキーは溺愛王子

「あんまり上手くいかなかった。ごめんな。」
私は大きく首を振る。
「十分だよ。その気持ちだけでも。」
耐えきれず溢れた涙が頬を伝う。落ちる前に龍基くんが優しく拭ってくれた。

「「半年記念おめでとう」」
２人の声が重なる。ケーキにも半年記念おめでとうの文字。

今日で龍基くんと出会って、付き合って半年。すっごく早かった。

それぐらい龍基くんとの毎日は楽しくて、思い出がたくさんある。

優しく抱きしめてくれる龍基くん。この温もりがとてつもなく愛おしい。

「結菜に出会えてよかったよ。」
いつもいつも真っ直ぐ言葉にしてくれる。私が不安になる暇なんてないぐらい。

「俺は結菜のことを今日も、明日も、明後日もその先もずっと大事にする。
約束するから、もう2度と離れるな。何かあったらすぐ言ってこい。」

抱きしめられたままでも、龍基くんの顔が赤いことぐらいわかる。

いつもしてもらってばっかり。私も少しぐらい返したい。