俺様ヤンキーは溺愛王子
結菜は自分で恥ずかしいことを言ったと自覚しているのか顔を真っ赤にして俺から目を逸らそうとする。

すかさず俺は結菜のほおに手を添え、自分の方を向かせた。
「可愛いの禁止。当たり前だろお前のためならなんだってやろうと思える。だからこれからもずっと一緒だ。」
再び顔を近づけると目をつぶって待っている結菜。

可愛すぎて、また意地悪心が働く。
「結菜からして。」
俺は目をつぶり、その場でじっと待ってみることにした。

(してくれないのはわかってるけど)
少し待っていると結菜が目の前で葛藤しているのが伝わってくる。

(そろそろ俺が我慢の限界かな)
もう諦めてまた今度にしようと思い、目を開けた瞬間。
柔らかいものが唇に触れた。一瞬だけだったけど確かに結菜からのキスだった。
俺はびっくりして固まる。

結菜は仕返し成功!とでも言うようにニコッと笑って
「龍基くん、大好きだよ。」
と抱きついてきた。
(可愛すぎるのは結菜の罪だな。)
俺をどれだけ虜にする気だ。
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