キラキラ【完】
「俺らとは住む世界が違う人たちなんだよ。なんでそんな隙だらけなんだよ。もうやだお前。」
何もされていないと言えば嘘になるけど、キスされたなんて星護にいえる度胸はない。
星護が今私のことを好きだって思ってくれていることがわかっている以上、わざわざ傷つけようとは思わない。
そのことを察してか、はすみんはキスのことも知っているのに、私がキスの話を端折っても突っ込まずにいてくれた。
「惚れたもん負けだねえー」
はすみんの声に『うるせえよ』と睨む星護。
「てかあの時俺が路地裏で見たのって、」
ハッと何かに気づいた星護。昔から本当に察しがいい。
告白してくれたときに言ってたことだよね、しゅんくんちに泊まって送ってもらった日のこと。
「しゅんくんといた時かな、」
黙っていた申し訳なさに、伏せ目がちになる。
「はぁーーー、勝ち目ねえじゃん。」
あからさまに落ち込み、あたまを抱える星護の姿に、心が痒くなる。
「でも!本当にしゅんくんは推しで!恋とかそんなんじゃ、」
「その必死な感じが逆に怪しいよねー。」
いらないことをいうはすみん。