キラキラ【完】
ブブブブーーーー
突然なったスマホを覗けば、知らない電話番号が表示されていた。
「ごめん、出るね。…はい、もしもし。」
二人に声をかける。
『白木莉子さんの携帯電話でお間違いないですか?』
ためらいながらも電話に出ると、どこか聞き覚えのある声。
「はい。」
「ご無沙汰してますシリウスのマネージャーの森本です。福本から連絡先聞きました。」
「あ!森本さん」
そうだ、このどこか気だるそうな声は森本さんの声だ。
「今回の雑誌dualityの評判がすごく良くて、次の号にも来ていただきたいとオファーが来てまして。
もちろん、今回も顔は出ないので。受けていただけませんか?」
嘘みたいな話。
「え、私がですか?」
「はい。特に佐伯さんが『清恵のあの表情は白木さんにしか出せない』と、仰ってまして。」
さ、佐伯さんが?
「わ、わかりました。よろしくお願いします。」
あの日、後から気になって調べたけど、佐伯さんって本当にすごいカメラマンみたいで、数々の賞を総なめしている人だった。
「ありがとうございます。じゃあまた詳細は後日ショートメールで送りますね。」