キラキラ【完】
11月14日(月曜日)
あれからしばらくすると森本さんからメッセージが送られて来て、詳細が知らされた。
学校から電車に揺られること30分程の距離にある、都内のスタジオ。
「白木さんこっちです。」
「あ、どうも。」
スタジオの前に着くと、関係者入口らしき場所に森本さんが待っていてくれていた。
前回とは少し違う待遇。
森本さんについていき、スタジオの中に入る。
「おう。」
よっと、片手を上げて挨拶してくれるしゅんくん。
今来たばかりなのか、前回とは違いメイク前ノーセット。
「お、りこぽん制服じゃん、JKって感じだね〜!」
「学校終わりなので」
けんけんはもう準備万端でメイクもばっちり。
やっぱり生で見ると、オーラも迫力も違うなあと今更ながら感心する。
そう今日は学校終わりで、急いで駆けつけたので、制服姿のままだった。
「莉子、ありがとうな。」
背の高いしゅんくんが、しゃがんで私に目線を合わせて話しかけてくれる。
「いえ、」
優しいなぁとその心遣いに、胸が暖かくなる。