キラキラ【完】
「二人とも肩に手回してー。」
すっと回ってくるしゅくんの腕に、あたふたしながらも、今日は自分でしゅんくんの肩に手を回すことができた。
震えてるけど。
だってこんな綺麗な顔が目の前にあるんだもん。
高くてすらっとした鼻、伏せ目がちになるとできる睫毛の影。毛穴だってひとつもない。
全て目が離せない。
「莉子。」
ずっと黙っていたしゅんくんが口を開く。
「はい、」
この低く甘い声で莉子と呼ばれるといつも溶けてしまいそうになる。
「あの幼なじみくんとは仲はいいのか?」
いつも真っ直ぐ見つめてくるのに、ゆらゆら揺れている瞳。
いつもと違うと直感的に感じた。
「仲がいいと言うか、腐れ縁?って感じです」
生まれた病院が同じだからね。
「…そうか。付き合ってるのか?」
「ええ!?そ、そんなんじゃないですよ!へ、変なこと言わないでくださいよ」
告白をされた事実がある以上、とっても動揺してしまう。
こういうことを誤魔化すのはすごく苦手。
明らかに動揺してしまう。