キラキラ【完】
1月9日(月曜日)
クリスマスは寂しく一人で過ごし、あっというまにお正月を超えて、新学期が始まっていた。
ここまでの日々は空白そのものだった。
何をしても身が入らない、何も手につかない。
気がつけば、しゅんくんのことばっかり考えてしまっていた。
色のない世界。
取り返しがつかなくなってから、気づいた。
私、しゅんくんのこと本当に好きだったんだ。
いつのまにか"推し"ではなくてなっていて、それでは片付けられないような感情を抱いてしまっていた。
シリウスを見ることがこんなに辛くなる日が来るなんて思わなかった。
あの柔らかい笑顔とか、安心できる声とか、ホワイトムスクの香りとか、全てが恋しくてたまらない。
気を緩めると涙が溢れ出してくるくらいに、恋煩いは重症化していた。
でももう会えない。会わない。
その決心だけは変わらない。