キラキラ【完】
「でも、私は!」
薄暗い路地裏、私の声が響く。
「俺、莉子のこと、っ」
私の言葉を遮って、熱い視線のまま話をしようとするしゅんくんを許さない。
腕を掴んでいる、しゅんくんの手が熱い。
「私は嫌なんです!!
もう、辛いんですっ!シリウスにはたくさんファンがいて、私だってその一人だったのに、いつのまにかよく会うようになってて、その度他のファンの人たちに罪悪感が生まれるんです!」
咄嗟に出た言葉たちは、どこか本音だった。
他のファンの人たちに悪いし、罪悪感が生まれる。
こうしている今もしゅんくんに恋してる子はいっぱいいるのに。
もう会わないはずだったのに。
「それは、」
「それに!あの時、キスしたことだって覚えてなかったじゃないですか。」
言ってしまったと思ったけど、感情が先に出て後には引けない。
「…あの時?」
「看病しに行った時です!帰り際、キスされたした!」
忘れもしない、あの衝撃。