キラキラ【完】
ひたすら走った先、迷子になった。
ここはどこだろう。でもとにかくさっきの場所からはだいぶ離れたと思う。
もう会うことはない、安心なのか何なのかわからない感情に押しつぶされそうになり、道端にしゃがみ込む。
これでもう、元通り。
オタクとアイドルに関係に戻るんだ。
自然に流れて来る涙は、何を表しているのがわからなかった。
「莉子ちゃんっ!」
「花奏ちゃん、」
しゃがみ込む私の頭上から、聞こえて来るのは焦っている様子の花奏ちゃんだった。
ずっと探してくれてたのかな。
「大丈夫?」
泣いてる私に心配そうに目線を合わせて話しかけてくれる。
「うん、突然いなくなってごめんね。」
安心させようと微笑む私に対して、花奏ちゃんは力無く微笑んだ。