キラキラ【完】
突然きた『もう会えない』といった莉子からの連絡。目の前が真っ暗になって、どうしようも無い気持ちになった。
嫌われてしまうようなことをしてしまったのか、いくらメッセージを送っても返事が来る事はなかった。
それから、どれだけ疲れていても浅い眠りを繰り返す日々。
気がつけば世界は無色になっていて、クリスマスも、正月も終わっていた。
ありがたいことに、年末年始は仕事がわりと立て込んでいたので、暇になることはなかった。
ふとした瞬間に思い出す、あの柔らかな笑顔に胸が締め付けられる。
年明け、街ブラロケでとある商店街に来ていた。
チラチラと集まる人たち。遠くの方で聞こえた『莉子』という単語が聞こえて、無意識に反応してしまった。
そこにいたのは、ずっと会いたかった莉子だった。時が止まったような感覚に陥った。
目が合い、俺がいる方とは反対方向に走り出す莉子に、勝手に体が動いて、気がつけば必死で追いかけていた。
今から始まる仕事を放り出して、相当やばいと思う。