キラキラ【完】

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「本当に帰り送らなくていいの?」




「はい、地下鉄に乗って帰るだけなので」




そういいながら、長い廊下を歩く。




レッスン室と書かれた部屋の前を通りかかったとき、小窓からしゅんくんの姿が見えて思わず立ち止まってしまう。




中から聞こえてくる、シリウスの曲に胸が高鳴る。





小窓から見える踊る姿。





「あいつ本当に努力家なんだよ。


瞬以外のメンバーは事務所の養成所からデビューした組なんだけど、あいつは剣道の試合でまたまた居合わせた事務所の社長直々のスカウトなんだよ。


だから養成所に通ってた先輩に、よく思われてない時もあって。


でも瞬やるとなったら、猪突猛進で、今までずっとやってた剣道も空手もキッパリ辞めて、この世界に飛び込んできたんだ。」



レッスン室にいるしゅんくんを見つめながら話すけんけん。




「…それは雑誌か何かで読んだことあります。」


しゅんくんが剣道と空手ですごい選手だったことも、すごく有名な話。

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