キラキラ【完】
そんなことを思いながら歩いていると、
「あ、星護。」
「お、おう。お前らも来てたんだ。」
わたがし屋台の前にいた星護に声をかける。
部活のメンバーと来てるのか、星護周りに知らない人たちがたくさんいる。
ジャージだし部活終わりに来たんだろう。
ちなみに星護はサッカー部で、わりとうまいらしい。
小さい頃から、卒なくなんでもこなす星護。
星護の後ろにいるサッカー部のメンバーから
『え、可愛い』『あれが噂の?』『浴衣姿拝めるとは!』『俺連絡先聞いちゃおうかな。』などと声が聞こえる。
きっと、はすみんのことを皆んなでこそこそ話しているんだろう。
さすがはすみん。
「樋口ピンチだねー」
「う、うっせえよ!」
慌てたようにいう星護。
「何が?」
何がピンチなのか、全くわからない。
「莉子は知らなくていいの。」
そういって諭されてしまう。
うー。悔しい。私だけ会話についていけない。
こう言う時がたまにある。