キラキラ【完】
「莉子はそんなことしないだろ。」
真っ直ぐに見つめられる瞳。
「っ、でもこんなの、他のファンの人にすごく申し訳ないというか…」
「ん?」
「こんなこと望んでる人たくさんいるのに、私だけこんなのっ」
このシチュエーション全てに罪悪感を抱く。
すごく嬉しいけど、複雑な気持ちになる。
夢に見てる人が、何十万人いることか。
「…莉子は本当に優しいんだな。」
「そんなことないですよ。」
私は優しい人間なんかじゃない。優しいのはしゅんくんのほうなのに。
「でも、自分の特しか考えない人が多いと思うけど。」
「私、シリウスだけじゃなくて、シリウスの周りの人もみんな好きなんです。だから、同じファンの人のことも好きで。だからこんなの申し訳なくて…」
シリウスはもちろん、シリウスに関わる人全てが大好きなんだ。
だってその人たちで、大好きなシリウスを作り上げているのだから。