キラキラ【完】
朝ごはんを食べ終わった後は、しゅんくんが朝イチでパーソナルジムに行くらしいので、家の近くで下ろしてもらうことになった。
推しの家にいて、車にも乗せていただく。
オタクとしては一大事すぎること。
推しの車に乗ることも、運転姿を見ることができるのも、興奮する。
「本当にありがとうございました。」
車に乗り込み、送ってもらっている最中に声をかける。
芸能界では当たり前なのか、パパラッチ対策で助手席ではなく、運転席の後ろの席に乗るように誘導された。
アイドルって本当にプライベートがなくて大変なんだな。
「おう、家までいけなくてごめんな。」
ルームミラー越しの会話。
「ご迷惑ばかりすみません。」
こんな明るい時間に家の前まで来てしまったら、大パニック間違いなし。
駅前のあまり人がいない路地裏で下ろしてもらうことにした。