地獄のゲーム 〜鬼ごっこ〜
背筋が凍るような、そんな声がした。

みんなが振り向くとそこには真っ黒な髪を貞子のようにした、青白い女の子がいた。

あんな子、いたっけ。

頭が良く、記憶力抜群の美衣子に聞いても、

「わかんない…」

と言われた。


「鬼、ごっこ?」

クラスメイトの佐藤が聞く。

『そう。鬼ごっこ』

鬼ごっこなんて…私も思った。多分みんなも思ったに違いない。

だけど、拒否権はない。と言うような空気で、同意する得ざる終えなかった。

「い、いいね」

「小学生くらいから、やってないし…」

「面白そうだね…」

乗り気ではなさそうだったけど、たしかにあまりしていなかったから、私も

「うん」

と言った。

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