真冬の花

「すんませーん!!大丈夫でしたっ!?」


遠くから声がした。


振り返ると、走ってくる男の子。


「あ、大丈夫だよ」


そう言って、サッカーボールを拾う。


「部活、ご苦労さま」


そう言って、走って来た男の子に渡す。



―――???


どうしたんだろ?


男の子は固まったまま。


「…?ハイ、どーぞ?」


もう一回、渡そうと差し出す。


「…ああ!すんません!!ありがとうございましたっ」


ボールを持って頭を下げる。







< 5 / 65 >

この作品をシェア

pagetop