真冬の花

手を繋いでいられた時間はあっという間に過ぎて。


気付けばもう家の前。


離したくないよ。


手は繋がってるけど…
不安ばかりが押し寄せて。


だけど、このままじゃ嫌なんだ。



「羽菜さん。好きなヤツとかいる…?」



羽菜さんは戸惑いの表情で…


ここで引きたくない。



「俺の事、一人の男として見て…?」



もう、“弟”じゃ



嫌なんだ……



羽菜さん


好きだよ。




俺を見て。






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