イノセント*ハレーション
そして、じゃんけんとほんの僅かな話し合いの後競技が決まった。

あたしはドッヂボールとバスケ、大縄に出場することになった。

体育祭までの2週間は生徒会が公平に決めた練習割り当てに添い、クラスごとに限られた練習スペースで練習をすることが許されている。

体育の時間も全て体育祭対応の授業で、先生達の力の入れようも尋常じゃない。

しかも、あたしのクラスは特に熱気に溢れていて毎日胸も肌も焦がされているみたいで正直しんどい。

それでも練習に参加しないと白い目で見られるし、手を抜けば後で何をされるか分からないから、あたしはそれぞれのチームのボスに従って動いた。

バイトの時間に間に合うギリのギリまで練習をし、ふらふらの体を左右に大きく揺らしながら全力疾走をして電車に飛び乗る毎日...。

お陰様で体力は必然的についたけど、いつ倒れてもおかしくない状況で、あたしは体育祭当日を迎えた。

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