【コミカライズ】Rain or Shine〜義弟だから諦めたのに、どうしたってあなたを愛してしまう〜
3
タクシーから降りた瑞穂は、自分がパーカーにデニム姿であることが恥ずかしくなる。家から出ないと決めた日は化粧もしなかったので、今の自分が散々な姿であることはわかっていた。
それでも恵介は何も気にしないような素振りでエレベーターに向かう。その間もずっと手を握られたままだった。
到着したエレベーターに乗り込み、恵介は八階のボタンを押す。モーター音だけが響き、静かに時間が過ぎていく。
一体何が起こっているのだろう……。どうして私は恵介と一ホテルに来ているのだろうか。
エレベーターが止まり、恵介に手を引かれ歩いていく。八○五号室のドアの前で立ち止まり、カードキーを差し込んだ。部屋の中へと招かれ、おずおずと足を踏み入れる。
駅前にあるこのホテルからの眺めは、もう何年も見続けて来た変わり映えのない景色だった。それなのにどうしてか、今日はいつもより輝いて見えた。
窓辺に近寄り、空を眺めながら立ち尽くす。ホテルなんていつ以来だろう。体に痣が目立つようになってから、崇文は旅行に行こうとはしなくなった。ホテルで食事すらもなく、休みの日でさえ家にいるだけの生活だった。
それでも恵介は何も気にしないような素振りでエレベーターに向かう。その間もずっと手を握られたままだった。
到着したエレベーターに乗り込み、恵介は八階のボタンを押す。モーター音だけが響き、静かに時間が過ぎていく。
一体何が起こっているのだろう……。どうして私は恵介と一ホテルに来ているのだろうか。
エレベーターが止まり、恵介に手を引かれ歩いていく。八○五号室のドアの前で立ち止まり、カードキーを差し込んだ。部屋の中へと招かれ、おずおずと足を踏み入れる。
駅前にあるこのホテルからの眺めは、もう何年も見続けて来た変わり映えのない景色だった。それなのにどうしてか、今日はいつもより輝いて見えた。
窓辺に近寄り、空を眺めながら立ち尽くす。ホテルなんていつ以来だろう。体に痣が目立つようになってから、崇文は旅行に行こうとはしなくなった。ホテルで食事すらもなく、休みの日でさえ家にいるだけの生活だった。