【コミカライズ】Rain or Shine〜義弟だから諦めたのに、どうしたってあなたを愛してしまう〜
 恵介は浴槽の中であぐらをかき、その上に向かい合うように瑞穂を座らせる。お湯の温かさに、二人は思わず息を吐いた。

 瑞穂は恵介の首に腕を回し、そっと肩に寄りかかる。当たり前のように受け止めてくれる恵介の仕草が嬉しくて、胸が苦しくなった。

「あぁ、思い出した。瑞穂が駅で見た子。同じ学校の後輩だ」
「や、やめて! そういう話は聞きたくない!」

 急に取り乱して両耳を押さえた瑞穂を見て、恵介は嬉しそうにニヤニヤ笑う。

「もしかして嫉妬してる?」
「……!」
「あはは! 嬉しいなぁ。やっと瑞穂が素直になってくれた。あの頃にもこうして気持ちがわかればよかったのになぁ。そうしたら迷いもなく瑞穂に『好きだ』って言えたよ」

 恵介は瑞穂の髪に触れ、頬に触れ、それからキスをした。瑞穂はうっとりと目を閉じると、彼の胸にもたれかかる。

「……恵介、もっとして……」
「それはキスのこと?」
「……違う。全部がいい……」
「……瑞穂、もっとわがまま言っていいんだよ。俺にして欲しいこと、されたくないこと、なんでも言って。俺は瑞穂を甘やかしたいし、わがままに応えたいんだ」
「……じゃあ早く恵介を中に感じたい。それから私を絶対に離したりしないで……」
「そんなこと、わがままでもなんでもないよ。俺がしたいことと一緒だから」

 恵介は瑞穂の腰を浮かせると、彼女の中に自らを挿し入れる。甘い吐息を飲み込むように唇を重ね、ゆっくり腰を動かす。湯船の水面が大きく揺れ、浴槽からお湯が撥ねながら溢れていく。

「愛してるよ……瑞穂……」
「私も愛してる……」

 シャワーの音が二人の熱い吐息をかき消していく。瑞穂は快感の波に飲み込まれ、果てていった。
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