【コミカライズ】Rain or Shine〜義弟だから諦めたのに、どうしたってあなたを愛してしまう〜
「おい、瑞穂に何やってんだよ……!」
声がした方を見ると、倒れた崇文を恵介が上から睨みつけている。
「あんたも弁護士ならわかるよな? あんたがやってることは犯罪行為なんだよ」
「はっ……何言ってるのかわからないね。証拠はあるのか?」
「証拠なら瑞穂の体にたくさん残ってるじゃないか」
「知らないねぇ。瑞穂はおっちょこちょいだから、自分でどこかにぶつけたんじゃないか? なぁ、瑞穂」
崇文は瑞穂を睨みつけようとしたが、彼女を守るように抱きしめている人物を見て怯む。
「あんた……私の大事な娘になんてことをしたの! こんな扱いをされるために嫁に出したんじゃないわ! 恥を知りなさい!」
「お母さん……?」
信じられないという顔で見上げた瑞穂を、母親はきつく抱きしめる。
「大丈夫よ。お母さんも恵介もついてるからね」
どうして一人だなんて思っていたんだろう。私を思ってくれる人はこんなにいるのに、自分からその繋がりを絶ってしまっていたんだ。
「お母さん……ごめんなさい……」
涙が止まらなくなった瑞穂の背中を、母親は何度も優しく撫でてくれた。