エリート警察官の溺愛は甘く切ない
そして、月日は1か月経ち、私と圭也さんは結婚式を挙げる事になった。

近くの神社に頼み、神前式で行われた。


「大丈夫?紗良。」

「うん、ちょっと頭が重いけれど。」

しかも白い着物。

汚したら、莫大なお金を請求されたりして。


そんな時だった。

「うふふふ。」

突然母さんが、笑いだした。

「どうしたの?」

「まさかね、こんな晴れ姿見られるとは思っていなくてね。」

私は、一瞬固まった。

「……ごめんね。この歳まで結婚しなくて。」

「いいのよ。今、結婚式してるじゃない。」

ふと父さんを見ると、悲しそうに項垂れている。

「父さんは、嬉しそうじゃないね。」

「ああ、いいの。放っておいて。娘の結婚式で、寂しがらない父親なんていないわよ。」


あんなに、圭也さんの事推していたのに。

いざ結婚式になると、寂しそうになるなんて。
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