エリート警察官の溺愛は甘く切ない
「私も結婚は、初めてよ。」

そう。初めて同士だから、緊張するよね。

「紗良さん。」

「はい?」

圭也さんの真剣な瞳に、ドキッとした。

「改めて、俺と同じ人生を選んでくれて有難う。」

「圭也さん……」

何?急過ぎるよ。

「そう言えば、プロポーズしてないと思って。」

「あっ……」

今気づいた。

私達、そんなのなかった。


「そうだ。結婚するかしないかの、二択だったもんね。」

「恋愛的な部分は、これからおいおい、していけばいいよ。」

温かく微笑んだ圭也さんを見て、私この人を選んでよかったと思った。


「では、行きますよ。」

音楽が流れ始め、私と圭也さんは神前へと向かった。

お参りをして、三三九度の盃を交わす。

ふと圭也さんを見ると、顔が真っ赤になっている。

「大丈夫?」
< 18 / 90 >

この作品をシェア

pagetop