無表情男子の私しかしらない秘密の顔。
もう最悪でしかない……。



「真央くんのバカ!!」

「なっ、お前が悪いんだろ!」


お前が、俺が素直でいられなくぐらい可愛いから……!!



「私は真央くんの彼女じゃないんでしょう?ならいいじゃん!」


っ……お前は俺のものだ。

小さい頃からずっと、そうなのに……。


走っていく莉愛を止めることもできずに、情けなく突っ立っていた。


「あーあ、言っちゃったね莉愛ちゃん」

「……」

「ねぇ、俺がもらっていい?」

「……は?」


そんなことを言い出した黒瀬。

ふざけてんのか?


「莉愛ちゃんって、からかいがいがありそうじゃん?」

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