無表情男子の私しかしらない秘密の顔。
「……ああ、ああ言ったよ!言った!!」

「え?誰に向かって?」

「そんなのお前しかいねーだろ!来い!」

「えっ、嘘」


ものすごく困惑している可愛らしい莉愛の手を引いて、空き教室に連れ込んだ。


「……結婚したい……」

「ちょ、ちょっと待って急にどうしたの?さっきまであれだけ私に酷いこと言ってきてたのに……!!」

「ごめん、嬉しくて仕方がなかった。こんなに可愛い莉愛が彼女になったとか、信じらんなかったごめん……」


自分でも驚くほどに情けない声が出てしまった。

そんな俺を見つめて、莉愛がはぁとため息をこぼす。


「ほんと真央くんってバカ」

「っ……!きらい……?」

「ううん、そういうとこも好きだよ!」


……は?可愛い何それ天使かよ。


思わずぎゅっと莉愛を抱きしめた。


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