心はあなたを探してた
「里帆ちゃんは、休みの日は何してるの?」

休みの日と聞かれて、つい先週の楽しかった時間を思い出してしまう。

「…最近は、平日の疲れを取るのに精一杯で、家で過ごすことが多いですね。」

「良かったら、日曜日どこか行かない?」

「すみません。ちょっと予定が。」

角の立たないお断りって、難しい。

近藤さんは、悪い人じゃないだろうし、社内でこれから円滑な人間関係を築くために来たのに邪険にして、気まずくなるのもと思うと強く言えないし。

「じゃあさ、二次会は?みんなとは別に2人で飲みに行ってもいいし。」

「ごめんなさい。明日、予定があって早く帰らないといけないんです。」

ちょ、ちょっと手が握られてますが、近藤さん酔ってらっしゃいます?
 
笑って誤魔化しつつ、左手で近藤さんの手を押さえつつ右手を引き抜いた。
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