婚約者が浮気相手と駆け落ちしました。色々とありましたが幸せなので、今さら戻りたいと言われても困ります。
全員が揃った夕食が終わり、ゆったりと雑談をしている中で、ふと長兄のアレクシスがユリウスに言った。
「そろそろお前の新しい婚約者を決めなくてはならないな」
「……婚約者、ですか」
ユリウスはキーダリ侯爵家の令嬢とずっと婚約をしていたが、ほとんど形だけで交流はなかった。
三男であるユリウスには他国から何度も婚約話が持ち込まれ、それを断る口実として父は国内で婚約者を決めようとしたのだ。そのとき、最後に候補に残ったのがキーダリ侯爵令嬢のエミーラだ。
のちにキーダリ侯爵が他の候補者を脅していたと進言してきた者がいた。
だか時間が経過しすぎていたこともあり、再現魔法では確認することができず、決定的な証拠は出てこなかった。
しかも真の悪いことに、他国に婚約したことを正式に発表した直後のことだった。
王家の都合と、当時者のエミーラがまだ何もわからない年齢だったこともあり、そのまま婚約は継続された。だがそれも仮のもので、もしキーダリ侯爵やエミーラに問題があれば、即座に解消することになっていた。
そんな事情で、彼女とはほとんど交流のないまま時間が過ぎた。
「そろそろお前の新しい婚約者を決めなくてはならないな」
「……婚約者、ですか」
ユリウスはキーダリ侯爵家の令嬢とずっと婚約をしていたが、ほとんど形だけで交流はなかった。
三男であるユリウスには他国から何度も婚約話が持ち込まれ、それを断る口実として父は国内で婚約者を決めようとしたのだ。そのとき、最後に候補に残ったのがキーダリ侯爵令嬢のエミーラだ。
のちにキーダリ侯爵が他の候補者を脅していたと進言してきた者がいた。
だか時間が経過しすぎていたこともあり、再現魔法では確認することができず、決定的な証拠は出てこなかった。
しかも真の悪いことに、他国に婚約したことを正式に発表した直後のことだった。
王家の都合と、当時者のエミーラがまだ何もわからない年齢だったこともあり、そのまま婚約は継続された。だがそれも仮のもので、もしキーダリ侯爵やエミーラに問題があれば、即座に解消することになっていた。
そんな事情で、彼女とはほとんど交流のないまま時間が過ぎた。