離縁するつもりが、極上御曹司はお見合い妻を逃がさない
「同じ病気で入院しているひとつ違いの中学生の女の子たちがいるんですけど、病気も同じ、年齢も近いということで同室だったんです。ただ、片方の女の子の居心地が悪そうで、師長に部屋を変えられないかとお願いしました。でも、仲がいいんだからこのままでと言われてしまって」
三カ月ほど前に病棟の師長が交代した。前師長なら『わかった』とふたつ返事だっただろう。
しかしまだ私たちの役割をよく理解してもらえていない今の師長には、部外者が口を出してきたと思われたようで、却下されてしまったのだ。
「竹内さん、彼女たちの担当ナースなんです。それで、竹内さんを通して師長にお願いしてもらったら、ようやく部屋を変えていただけました」
「そう。だけど、仲がいいのにどうして居心地が悪いの?」
彼の質問は当然だ。師長もそう思っていたのだから。
三カ月ほど前に病棟の師長が交代した。前師長なら『わかった』とふたつ返事だっただろう。
しかしまだ私たちの役割をよく理解してもらえていない今の師長には、部外者が口を出してきたと思われたようで、却下されてしまったのだ。
「竹内さん、彼女たちの担当ナースなんです。それで、竹内さんを通して師長にお願いしてもらったら、ようやく部屋を変えていただけました」
「そう。だけど、仲がいいのにどうして居心地が悪いの?」
彼の質問は当然だ。師長もそう思っていたのだから。