離縁するつもりが、極上御曹司はお見合い妻を逃がさない
手を借りる必要があるときはサポートをする人がいたし、もちろん私たちクラスメイトも手伝いをした。

アメリカの小学校で仲がよかった友人は、白血病と闘っていた。

治療で寛解して復学したあと、学習の遅れを取り戻すためによく一緒に勉強した。

彼女が日に日に笑顔を取り戻していく様子がうれしくて、教師になると決めたのだ。


院内学級の教師としてはまだまだ勉強途中で、至らないのはわかっている。

けれど、結婚して辞めればいいなんていう気持ちは微塵もない。

体だけでなく心も傷ついている子供たちに向き合うのに生半可な気持ちではいけないと覚悟を決めたつもりだ。


津田さんの言う通り、結婚してしまえば合コンに駆り出されることも、友達に男性を紹介されることもなくなる。

友人たちは『仕事ばかりでつまらないでしょう?』とあきれているけれど、今の仕事は私の夢であり、生きがいでもある。

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