離縁するつもりが、極上御曹司はお見合い妻を逃がさない
かりそめ夫婦の始まり
週明けの月曜日。
病院に出勤すると、夜勤だった竹内さんが私を見つけてすっ飛んできた。
「で?」
「あの……」
土曜日。
タクシーで帰宅したあと彼女に【お見合いは無事に終わりました】とメッセージを入れたのだけれど、直秀さんとの婚約をどうやって伝えたらいいのかわからなくて、【詳しくは月曜に】とごまかしたのだ。
それから悶々(もんもん)と考えていたのだが、やはりなにをどう話したらいいのかわからない。
ただ、契約結婚であることだけは伏せておかなければ。
「もったいぶらないでよ。お断りしてくれた?」
「それが……替え玉がばれていまして」
「ヤバ」
小声でつぶやく竹内さんは私の手を引いて、空いていたカンファレンスルームに向かう。
「ごめん、叱られたよね」
部屋に入ってドアを閉めた途端、顔の前で両手を合わせられた。
「あぁっ、大丈夫でした。ここに出入りしている業者さんだったみたいで」
病院に出勤すると、夜勤だった竹内さんが私を見つけてすっ飛んできた。
「で?」
「あの……」
土曜日。
タクシーで帰宅したあと彼女に【お見合いは無事に終わりました】とメッセージを入れたのだけれど、直秀さんとの婚約をどうやって伝えたらいいのかわからなくて、【詳しくは月曜に】とごまかしたのだ。
それから悶々(もんもん)と考えていたのだが、やはりなにをどう話したらいいのかわからない。
ただ、契約結婚であることだけは伏せておかなければ。
「もったいぶらないでよ。お断りしてくれた?」
「それが……替え玉がばれていまして」
「ヤバ」
小声でつぶやく竹内さんは私の手を引いて、空いていたカンファレンスルームに向かう。
「ごめん、叱られたよね」
部屋に入ってドアを閉めた途端、顔の前で両手を合わせられた。
「あぁっ、大丈夫でした。ここに出入りしている業者さんだったみたいで」