エリート御曹司は独占欲の募るまま、お見合い令嬢を愛で落とす
離れ離れのクリスマスイブ
龍臣さんとふたりで過ごせるのかわからないまま迎えたクリスマスイブ当日。
午前の仕事が終わり、社員食堂で昼食をとっているときに待ちに待ったメッセージが届く。
【いつ東京に戻れるかわからない。あとのことは彰仁に任せてある。本当にすまない】
きっとまだ、トラブルが解決していないのだろう。激務の合間を縫って連絡をくれたと思うと心が痛む。
【わかりました。お体にお気をつけて】
クリスマスイブに会えないのは寂しいけれど、今は仕事に集中してほしくて短いメッセージを返す。
それにしても彰仁さんになにを任せたのか、届いたメッセージを読み返してもイマイチ理解できない。
もしかしたら、レストランをキャンセルするように頼んだという意味なのかもしれないと考えて、途中だった食事に手をつけた。