エリート御曹司は独占欲の募るまま、お見合い令嬢を愛で落とす
ベッドの上で体をもぞもぞと動かすと、私の心を見透かしたように彼がすべてを脱ぎ捨てて覆い被さってくる。
重なり合った素肌は熱く、太ももをなぞる指先は刺激的だ。
「ひゃっ」
「ああ、ここか」
ももの内側から徐々に上へ移動してきた長い指が水音を立ててあやしく動いたのも束の間、自分でも驚くような恥ずかしい声が口から何度も漏れて頭が真っ白になってしまった。
「これで自分が不感症じゃないって、わかっただろ?」
今まで痛みしか感じなかったのは私のせいではなかったと明らかになり、気持ちが少し楽になる。と同時に、涼ちゃんにぞんざいに扱われていたのだと気づいて物悲しくなってしまう。
複雑な気持ちで力が入らない体を横たえたまま息を切らしていると、彼が私の中にゆっくり侵入してきた。
「痛くないか?」
「だ、大丈夫です」
「そうか」
下腹部に圧迫感を覚えたのはほんの少しの間だけ。静かに動き出した彼の広い背中に腕を回して身を委ねる。
『なにも考えられなくなるくらい、トロトロに溶かしてやる』って、こういうことだったんだ。
体の最奥で彼を感じながら、押し寄せてくる快楽の波に何度も呑まれた。