クールな警視正は新妻を盲愛しすぎている
「ど……どうして」
私は抗うのをやめ、彼の胸元から顔を上げた。
「奎吾さん、どうして。私の方がよっぽど、奎吾さんにそう言いたいのに」
「え?」
「嫌がらないで、嫌わないで。もう絶対、こんな迷惑かけないから。奎吾さんのキャリアの邪魔にならないよう、しっかりしたいい妻になるから」
「凛花?」
「私はずっと、そう思ってきました。だから、奎吾さんがそう言うのはわからない」
心の内に秘め続けた想いを吐露するうちに、感情が強く揺さぶられた。
私は、ズッと洟を啜って……。
「どうして私を大切にしてくれるの。どうして、どうして……寝てる時にキスなんか」
「愛してるから」
淡々と短いけれど、熱情的な言葉が降ってきて、声が喉に詰まった。
「愛してる、凛花。俺が他のなにをおいても欲しがった女。どんな姑息な手を使っても、手に入れたかった妻。お前は、俺にとってそういう人だ」
彼がなにを言ってるかちゃんと聞こえるのに、その意味が理解できない。
奎吾さんは、呆然とする私に困った様子で、口元を覆い隠した。
「寝ている時なら、嫌がられない。そんな安心感から、俺は夜這い紛いなことを何度も……」
「ど、どうして」
私は彼の胸に置いた手をギュッと握りしめ、一歩踏み込んだ。
私は抗うのをやめ、彼の胸元から顔を上げた。
「奎吾さん、どうして。私の方がよっぽど、奎吾さんにそう言いたいのに」
「え?」
「嫌がらないで、嫌わないで。もう絶対、こんな迷惑かけないから。奎吾さんのキャリアの邪魔にならないよう、しっかりしたいい妻になるから」
「凛花?」
「私はずっと、そう思ってきました。だから、奎吾さんがそう言うのはわからない」
心の内に秘め続けた想いを吐露するうちに、感情が強く揺さぶられた。
私は、ズッと洟を啜って……。
「どうして私を大切にしてくれるの。どうして、どうして……寝てる時にキスなんか」
「愛してるから」
淡々と短いけれど、熱情的な言葉が降ってきて、声が喉に詰まった。
「愛してる、凛花。俺が他のなにをおいても欲しがった女。どんな姑息な手を使っても、手に入れたかった妻。お前は、俺にとってそういう人だ」
彼がなにを言ってるかちゃんと聞こえるのに、その意味が理解できない。
奎吾さんは、呆然とする私に困った様子で、口元を覆い隠した。
「寝ている時なら、嫌がられない。そんな安心感から、俺は夜這い紛いなことを何度も……」
「ど、どうして」
私は彼の胸に置いた手をギュッと握りしめ、一歩踏み込んだ。